麦ノ助 n o t e s

シィです。
秋晴れの日のあたしのお気に入りの場所は、2階の南向きの窓の網戸と障子のすきまです。破れ障子の穴がひみつの入り口です。
ここで外の風の匂いをかぎながら日に当たってうとうとしているとさいこうにいい気分です。サッシの下枠がちょっとごつごつするんだけど、そのぐらいは仕方ありません。
あたしもモナーもこの場所がお気に入りだけど、かあさんは入ってきません。
かあさんには障子の穴が小さすぎるのかもしれないし、すきまが狭すぎるのかもしれないし、ただ興味がないだけかもしれない。
でもかあさんっていつもちょっとあとからあたしたちの真似っこをするので、もうちょっとしたらきっとここにも来るんじゃないかな。
そのときまだ秋の日差しがあったかいといいんだけど。

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「破れ障子ふさいでもいいですか。ダメですか。しょうがないな！破れたままでもいっか！」（麦）