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2009.01.29 Thursday

ねずみの晩餐

信じられないような光景っていうのは、信じたくないからなのか信じる力のキャパを超えているからなのか、見た次の瞬間にはあれは幻だったかなという気になって、翌日にはあれは夢だったかなという気持ちになる。UFOを見た時もそうでした。うわー見ちゃったよ!しかもこんなにはっきりくっきり!!と興奮したくせにものの10分後にはあれれ本当に見たんだっけと思っている。映像としては記憶にしっかり残ってるんだけど、経験したっていう実感がいまいち薄いのね。リアリティに欠けるっていうか。

ねずみの晩餐

長野にいたときもネズミはいたけれど、それはアカネズミとかヒメネズミみたいないわゆるノネズミの類いで、リスやモグラとあまり変わらない野生動物のひとつだった。都会でネズミといえば大きくて鉛色にヌメヌメと光るドブネズミです。深夜の道路をさっと横切って道ばたのU字溝の中に逃げ込んだり、居酒屋の梁の上を走ったり、早朝の飲食店のゴミをあさっているようなのも見かけました。でもそんなのは、まあまあ日常的と言ってもよい範囲の光景です。

もう10年以上前のことだけど、わたしは地下鉄の終電に間に合わないという友人を迎えに大阪駅までいき、客待ちのタクシーの列を避けて少し離れたところに車を停めていました。
運転席から改札口の方をぼんやりと眺めていると、ロータリーを横切る歩道にスナック菓子の袋がひとつ落ちていて、遠巻きにネズミの姿が2匹。あららネズミだよと思っているうちに3匹4匹5匹。うわーあっちにもこっちにも、と見ているといつのまにかスナック菓子の中身が散らばって、あっというまに20匹ぐらいのネズミが群がっていました。それもみんなりっぱなことに猫よりも大きいぐらいの体格です。ネズミたちはとてもガツガツしているのに、なんだかそこだけとてもひっそりとして、切り離された別世界みたいでした。
ノネズミだって一度にたくさん見たのは、巣を見つけた時に赤ん坊がお母さんネズミにしがみついているせいぜい6匹とか7匹ぐらいの集団です。全部まとめて両手のひらに載るぐらいです。それが動物園でもあるまいに20匹もの大きなネズミの集団が、はばかりもなく歩道に群がっているなんて。これほんま大げさな話じゃないですよ実際には30匹って書いても良いぐらいだったと思うけど記憶も怪しいってんで控えめに書いてるんですからー。

そう、記憶が怪しいんですよね。なんだか夢みたいな感じで。大阪着のJRの終電が着いて駅から人が出てきたとき、ネズミたちはもういなくなってました。記憶の中には晩餐の解散のようすまではないのね。ないっていうか、ずっと目が離せなかったのだから多分あるはずだと思うのだけど、今は思い出せません。

Comments

去年の年末だと思いますが、イランかどっかの村で、ネズミの大量発生のため村ごと避難したというニュースがあったと思います。
ネズミってホラーですね。
☆イシバシさん
大量発生・・・ホラーですねぇ。ドブネズミって生きたままの家畜を襲ったりもするそうですね。そんなのが大量発生したらたまらないなあ。おとなしく地下活動していて欲しいです。そういう棲み分けのバランスを崩すのって大抵は人間の方みたいな気もしますが・・・。

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