設計監理料について

建築士の行う業務への報酬については,国土交通省告示第15号においてその基準が定められています。しかし人件費に様々な経費や技術料を積み上げていくこの方法は設計監理料が高額になりがちで、現実的な運用が難しいのです。実際には、戸建て住宅の新築の場合で工事費用の10〜15%、あるいは設計面積に対して坪あたり6〜10万円、最低設計料を150〜200万円程に設定をしている事務所が多いかと思います。

当事務所では、総工事費用の12%を設計監理料として設定しています。また最低設計料を180万円とさせていただいております(一般的な規模の木造2階建ての住宅の場合)。仮に2,500万円の工事金額であれば、2,500万円X0.12=300万円です。
ハウスメーカーや工務店であればデザイン料込みでの工事金額(販売金額)の提示が一般的ななかですので、高すぎると感じられる方が多いと思います。車一台買えると思えば当然かもしれません。

設計事務所とは基本的には依頼者(施主)の代理人という立場にあります。依頼者が欲しいと思う空間を、専門家の目でみて、知識と経験をフル活用しつつ、安全で快適に、そして現実的な方法で実現させることを業務としています。
そのために、1)多くの図面を作成しながら打合せを重ね、2)工事費用の見積りを細かくチェックし、3)法令に違反することのないよう注意を払い、4)現場での施工に手抜きやミス、設計との齟齬がないかを確認する。この全行程を通じて、依頼者の権利を最大限に確保しようと努めます。
そしてこれらを施工者とは一線を画した第三者的立場から計画し実行できることは、設計事務所を利用することの大きなメリットになると思います。
どうか設計事務所の仕事をご理解いただき、ご活用ください。

なお、リノベーション、リフォーム、改修(耐震・バリアフリーなど)の場合、規模や構造により設計料は異なりますので、お問い合わせください。
また、遠方の場合には交通費の実費を別途頂戴しております。その他の費用については、こちらもご参照ください。