【横丁日記】再会

先月半ばのこと、自分でも呆れてしまうような大失敗をやらかした。人に迷惑をかけるようなことではなかったけれど、気がついたのが遅く(というか手遅れになってから知って)慌てふためいた。しばらくはドキドキ、ドキドキ…。でもやることはひとつしかなかいし悩む時間もない、落ち着いてすぐにリカバリーのための行動開始だ〜。やれやれ。恥ずかしくてここには書けないけど、もう大丈夫です。


アンディ・ウォーホル京都展は観にいくことができた。会期の終わりが近づくにつれて、今まで展覧会があるたびに観てきたしなあ、実家の町の通いつめた美術館でなんども観てきたから、もうあえてウォーホルだ〜って人込みに出掛けなくてもいいんじゃないかという気持ちさえ湧いてきて、そんな風に心の中で言い訳している自分がアホらしく思えてくる。逡巡してる暇があるならとっとと行っとけ、である。

先日、某打合せの席で「好きなこと・好きなものって一番ないがしろにしがちですよね」という話になった。機能や効率や性能を選択の基準にすることがあまりにも正しすぎて、ついつい引っ込んでしまう「好き」。食べ物でも人付き合いでも、好き嫌いを表明することは悪いことだと教えられてきたし思い込んできたところがあるから、好きに気づくことでさえ意外とトレーニングが必要だったりする。


ウォーホルは楽しかった。かつてのようなワクワクドキドキはもうそんなにはなかったけど、初めてみる作品がたくさんあったし、小品も、インスタレーションも満喫した。わたしの中で「むかしすごく好きだったけど、今は思い出としての好き」なポジションに落ち着いかもしれない。

神戸での打ち合わせの行き帰りで久しぶりに通りがかって、あ、ここ好きだったんだよー、相変わらず好きだわ〜!と思ったのが阪急の梅田駅。今は駅名が変わって「大阪梅田」駅かな、整然と雑然がないまぜの空間に、統一デザインの車両がホームに入ってきて、出て行って、入ってきて、また出て行って・・・する様子は機械的にも有機的にも見えてくる。ベンチでもあればずっと眺めていられるかも。