【横丁日記】コイさん見てるぜ byふなちゃん

先日あじろぎ横丁の臨時総会があり、以前より議論されていたひょうたん池を廃止する理事会案が可決された。

ひょうたん池にはボウフラ対策で飼われていた錦鯉が現在3匹いる。中にはここで孵化して成長したものもいるらしい。野生のイタチかなにかに盗られて、やられた〜というニュースが理事会報で流れてきたこともあった。わたしたちが入居した時は確か5匹だったと思う。イタチのやつ、鯉美味しかっただろうか。

わたしが小学校から浪人時代までを過ごした長野県の佐久地方では、鯉は郷土料理というのか、頻繁にではないけれど、ごく普通に家庭の食卓にのぼる魚だ。もちろん錦鯉ではない。鯉こくと呼ばれる鯉の味噌汁は特に好き。酢味噌で食べる鯉のアライも大好きだったけど、最後に食べたのいつだろうってぐらい遠い遠い記憶だ。
夫の実家では、今はもう亡くなったおじいさんが川で釣ってきた鯉をしばらく庭先のタライで泥吐きをした後に料理して食べていたそう。
ウチの実家はもともとの信州人ではないのでそういうリアルでコアな地元のワザはなかったけれど、レシピを聞いたりスーパーで鯉を買って料理してたんだろうと思う。母の作る鯉こくは美味しかった。

あじろぎ横丁のひょうたん池はわたしの仕事部屋から見える位置にあって、パソコン作業の途中で手を止めて外を見やるとちょうど斜めから見下ろす感じになる。
今の季節は池の周りの灌木が青々と茂っていて水面はわずかにしか見えないが、学校帰りの近所の小学生が覗き込んでいたりするランリック(京都府の一部でメジャーなランドセルがわりのリュック)の後ろ姿を見かけることもある。鯉が跳ねる音も良く聞こえる。たまに何かあったのかと心配になるぐらいばっしゃんばっしゃんと激しく跳ねている日もある。
魚が跳ねる理由はなんなのでしょうか。つい先日、長男が飼っている水槽のドジョウが、蓋をしてあるにもかかわらず、餌やりようの小さな穴から飛び出していて、その時はカチャカチャと異音がするので気がついたけれど、以前には気付かれずにミイラ化して発見されたドジョウも何匹かいた。

鯉の貰い手が決まりそうだと聞いた。よかったよかった。さすがに錦鯉は食べたいとは思えない。